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コーヒー豆の分類方法って?種類や数、ランクなどを徹底解説!

「コーヒー豆の分類方法って?」「コーヒー豆の種類って一体いくつあるの?」そういった疑問を持っている方も多いのではないでしょうか?

この記事では、コーヒー豆の分類について徹底解説しています。ごちゃごちゃになりがちなコーヒー豆の種類を、綺麗に分類できるようにまとめました。

ぜひ参考にして、日々のコーヒーをより楽しんでいただければ幸いです。

目次

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コーヒー豆の品種は3種類しかない

コーヒー豆の品種は、実はたった3種類しかありません。よくカフェや喫茶店のメニューで見かける「ブラジル」や「コロンビア」というのは、コーヒー豆の品種ではなく産地です。

3品種のコーヒー豆が、それぞれの産地で作られ「ブラジルのコーヒー豆」「コロンビアのコーヒー豆」と呼ばれています。同じ種類のトマトが、愛知で作られるのと、千葉県で作られるのでは銘柄名が違うというのに似ています。

では、そもそもコーヒー豆の3品種とは何なのでしょうか?

コーヒー豆の品種①アラビカ種

アラビカ種は、コーヒー豆の品種の中で最も多く生産されている品種です。全体の6~7割をアラビカ種が占めているため、普段飲んでいるコーヒーの多くはこのアラビカ種と考えて良いでしょう。

最初にコーヒーとして飲用された種類でもあり、3種類の中で最も味わいが優れているといわれています。一方で、コーヒーの病気や霜害などに弱いというデメリットもあります。

アラビカの原産地はエチオピアですが、現在では各地に広がり様々な品種に分かれていきました。

ティピカ種


アラビカ原種に最も近いといわれるのが、ティピカ種です。現在生産されているアラビカ種の源流をたどると、このティピカ種に行きつきます。

ティピカ種は香り高く、優れた酸味を持っている一方で、さび病に非常に弱いという特徴もあります。また、生産性が低く隔年でしか収穫できないのもデメリットです。その生産性の低さを埋めるため、現在では多くの改良品種が作られています。

ブルボン種


ブルボン種は、ティピカ種の突然変異で生まれた変種です。元々はイエメンで、その後ブルボン島で栽培されていましたが、後にブラジルへ移植されることになりました。

味わいはティピカ種に似て、コク・香りなどのクオリティが高いのが特徴です。一方で、隔年収穫のため生産性が低いというのがネックでもあります。そのためにムンドノーボ・カツ―ラなどの交配種が作られ、それらの品種はボルボナードと呼ばれます。

カトゥ―ラ種


カトゥ―ラ種は、ブラジルで発見されたブルボン種の突然変異種です。

味わいの質は極めて高くやや渋みが強いですが、豊かな酸味があります。また、さび病などの病気にも強く、隔年収穫ですが多産で生産性も高いです。一方、手間と施肥にコストがかかり、栽培面で難があるといえます。

ムンドノーボ種


ブラジルで発見されたブルボン種とスマトラ種の自然交配種が、ムンドノーボです。現在ではブラジル全土で栽培されており、カツ―ラ種・カトゥアイ種と並んでブラジルの主要な品種となっています。

味わいは酸味と苦味のバランスが取れていて、在来種に近く重宝されています。環境に適応する力も強く、病虫害に強く、生産性も高いというのが特徴です。

ちなみにムンドノーボはポルトガル語で「新世界」の意味で、将来性への期待が込められています。

カトゥアイ種

(引用:Amazon
カトゥアイ種は、カツ―ラ種とムンドノーボ種の交配種です。

病虫害に強く、環境適応性も高く、毎年結実するというカトゥアイ・カトゥ―ラ種の良いとこ取りをした品種といえます。

味わいはやや単調ですが収穫量の多さ、安定的に収穫できるのが大きな特徴です。コロンビアから中米にかけて広く栽培されており、この地域の主要なコーヒー豆の品種となっています。

マラゴジッペ種

(引用:楽天
マラゴジッペ種は、ティピカ種の突然変異種です。ブラジル・バイア州マラゴジッペで発見されました。

多少大味ですが、スクリーン19以上と粒が大きく外見が良いのが特徴です。このように見た目が優れているため、一部のマーケットでは珍重されています。

ケント種


ケント種は、ティピカ種と他の品種との交雑で生まれた品種といわれています。インド・マイソール地方で発見されたインドの品種です。

味わいははっきりしており、まろやかな酸味が感じられます。また、病害(特にさび病)に強く、生産性が高いのも特徴です。

アマレロ種

(引用:Amazon

アマレロ種は、ブルボン種の突然変異種です。アマレロは後期ラテン語で「黄色っぽい」を意味する名前で、アマレロ種は黄色い実を結実します。

甘味のある味わいで、生産性が高いのがアマレロ種の特徴です。

カチモール種


カチモール種は、チモール種(ロブスタ種とアラビカ種の交配種)とカツーラ種の交配種です。ロブスタ種を祖先としているため収穫性と成長性にかなり優れています。

ただ、ブルボン種やカトゥーラ種、カトゥアイ種と比べて味わいが劣るというのは事実です。

ヴァリエダ・コロンビア種


ヴァリエダ・コロンビア種は、カチモール種とカトゥ―ラ種を交配した品種です。カチモール種の特徴を引き継いでおり、耐病性があり直射日光に強いため、生産性に優れています。

コロンビアではティピカ種が主力商品でしたが、ヴァリエダ・コロンビア種が登場し広く栽培されるようになりました。

深煎りにすると非常に強い苦味が出るのが、ヴァリエダ・コロンビア種の味わいの特徴です。

コーヒー豆の品種②カネフォラ種

カネフォラ種というと聞き馴染みがないですが、「ロブスタ種」というと聞いたことのある人もいるかもしれません。

カネフォラ種は主にロブスタ種に限られていて、カネフォラ種=ロブスタ種と考えてもらって問題ありません。

ロブスタ種

(引用:Amazon

ロブスタ種は、19世紀末にアジアでさび病が流行した際に、耐性のある品種として発見されました。それ以降は、アジアを中心にブラジルの一部、西アフリカなどで生産されています。

ロブスタ種はとにかく頑丈・多産で、病虫害に強く、結実する実の数も多く、低地栽培が可能というのが特徴です。酸味や香りではアラビカ種に劣りますが、カフェイン・クロロゲン酸の含有量が多く、強い苦味とコクがあります。

生産量が安定していて安価で取引されるので、ブレンドコーヒーや缶コーヒーに混ぜてコストを抑えるのに使われるのが一般的です。

コーヒー豆の品種➂リベリカ種

リベリカ種は、アラビカ種・カネフォラ種と並んで「コーヒーの3大原種」に数えられる品種です。

カネフォラ種ほどではないものの苦味が強く、アラビカ種よりも味わいが劣ります。また、一部のさび病に耐性を持つという両者の中間の特徴を有するコーヒーです。

ただ、現在では研究用にわずかに生産されているもののみで、一般にはほとんど出回っていません。

最後に、コーヒー豆の品種の分岐を表にまとめました。この表をみると、コーヒー豆の品種は大きく分けて3種類で、ほとんどがアラビカ種の子孫であることが分かります。

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コーヒー豆の分類:生産地による分け方

「ブラジル」「コロンビア」「ブルーマウンテン」などの言葉で、コーヒー豆の種類を分けている人が多いでしょう。

これらの名前は全て、国やエリアなどの地域名から取られています。つまり、「ブラジル」「コロンビア」「ブルーマウンテン」というのは、コーヒー豆の種類というよりも生産地を表しているんです。

以下では、カフェやコーヒー屋さんでよく目にするコーヒー豆の種類を、生産地ごとに紹介します。

メキシコ

北アメリカ南部に位置する連邦共和制国家、メキシコ。メキシコはオーガニックコーヒーの栽培が推進されている国でもあります。主にアメリカ向けに生産されたものでしたが、最近では日本でも見かけるようになってきました。

味わいはコクがありながらも、やわらかくて上品なのが特徴です。

キューバ

ラテンアメリカにあるカリブ海の大アンティル諸島に位置する国、キューバ。同じカリブ海に浮かぶ島国ジャマイカに比べるとイメージは薄いかもしれませんが、キューバもコーヒー栽培の盛んな国です。

キューバ産のコーヒーの味わいは酸味・苦味のバランスが取れており、クセがないのが特徴です。

クリスタルマウンテン

キューバ産の最高級コーヒー豆は、クリスタルマウンテンと呼ばれます。クリスタルマウンテンという銘柄名は、山岳地帯の水晶の産地でコーヒー豆が栽培され始めたことが由来です。

キューバのコーヒー豆の3~4%しか採れないというクリスタルマウンテン。まろやかでクセがなく、クリスタルの名に恥じない気品のある味わいです。

ジャマイカ

中央アメリカはカリブ海の大アンティル諸島に位置する国、ジャマイカ。国土の約80%が山地というコーヒー豆の栽培に適した環境が整っています。

香りが高く、バランスが取れていて飲みやすいのが味わいの特徴です。

ブルーマウンテン

ジャマイカといえば、有名なコーヒー豆の種類がブルーマウンテンです。名前の通りブルーマウンテン山脈で採れたコーヒー豆のことを指します。

国の検査を受けたコーヒーのみがブルーマウンテンを名乗ることができ、ジャマイカコーヒーの中でも特に香りが高く飲みやすいのが特徴です。

グアテマラ

中央アメリカ北部に位置する共和国性国家、グアテマラ。グアテマラにはコーヒー豆の8大産地といわれるエリアが存在し、各地で盛んにコーヒー豆が栽培されています。

味わいはフルーティな酸味と、花のような香り、チョコレートのような甘味が特徴です。

グアテマラ・アンティグア

グアテマラの8大産地の中でも、特に有名なのがアンティグア地方です。絶好の栽培環境と受け継がれる伝統に加え、最近では新しい技術も取り入れている、まさにグアテマラを代表する産地です。

グアテマラ・アンティグアの味わいには、レモンのような上品な酸味とチョコレートのようなフレーバーが感じられます。

ホンジュラス

中央アメリカ中部に位置する共和制国家、ホンジュラス。西にグアテマラ、南東にニカラグアとコーヒー栽培の盛んな国々に囲まれています。

ホンジュラスの味わいは、フルーティな酸味・香りがあり、後味がすっきりしているのが特徴です。深く焙煎すると酸味が深いコクに変わり、飲みごたえのあるコーヒーになります。

ニカラグア

中央アメリカ中部、カリブ海・太平洋に面する国、ニカラグア。ニカラグアの山岳地帯は気候が安定しており、コーヒー栽培に適しています。

ベリー系や柑橘系などフルーティな味わいのコーヒー豆が多い印象です。

コスタリカ

中央アメリカ南部に位置する共和国性国家、コスタリカ。コスタリカのコーヒーを栽培している90%程度が小規模農家で、国を挙げて小規模農家を支えているため高品質なコーヒー豆が産出されます。

味わいは、酸味が豊かで苦味は控えめ、香りが良く軽めというのが特徴です。

ベネズエラ

南アメリカ北部に位置する連邦共和国性国家、ベネズエラ。西にコロンビア、南にブラジルと接しているだけあってコーヒーの栽培が盛ん。かと思いきや、それは過去の話で今ではだいぶ縮小されてしまっています。

ベネズエラの味わいは、強い苦味が特徴で、しばしば南米らしくないコーヒー豆だと評価されることもあります。

コロンビア

南アメリカ北部に位置する共和国性国家、コロンビア。コーヒーの産地として知られていて、界第3位の生産量を誇ります。

コロンビアのコーヒー豆の味わいの特徴としては、苦味と酸味のバランスが取れていて華やかな香りがあるのが特徴です。

エメラルドマウンテン

エメラルドマウンテンは、コロンビアで採れるコーヒー豆の上位3%としか名乗ることのできない厳選された高級豆です。コロンビアはエメラルドが豊富に産出されるとともに、アンデス山脈がまたがっている国でもあります。

これらのコロンビアの特徴から、質の高いコーヒー豆に「エメラルドマウンテン」と名付けるようになりました。香りはフルーティで、チョコレートのような甘味をともなった味わいが特徴です。

ブラジル

コーヒーといえば一番に名前が挙がる南米の国、ブラジル。生産量は世界ダントツ1位で、世界のコーヒー豆の約3割を生産しています。

ブラジルのコーヒーの豆の味わいは、苦味・酸味のバランスが良くナッツやチョコレートのようなフレーバーが感じられるのが特徴です。日本人が慣れ親しんだコーヒーの味わいだといえるでしょう。

ブラジル・サントス

慣れ親しんだブラジルのコーヒー豆の中でも、特に有名な種類がブラジル・サントスでしょう。

ブラジル・サントスは出荷される「サントス港」に由来した名前です。コーヒー豆の銘柄名は、生産地だけでなく出荷される場所の名前に由来することも多くあります。

味わいはクセがないのが特徴で、ブレンドのつなぎ役としてよく使われたりもします。

ペルー

南アメリカ西部に位置する共和制国家が、ペルーです。ペルーのコーヒー豆には馴染みがないかもしれませんが、ブラジルやコロンビアに隣接したコーヒー栽培に適した環境の国です。

南米らし落ち着いた味わいやチョコレートのような風味が特徴で、ブレンドコーヒーなどにも向いています。

ボリビア

南アメリカに位置する立憲共和制国家、ボリビア。ボリビアもまたブラジルに隣接するコーヒー栽培に適した環境の国です。

ボリビア産コーヒー豆の味わいの特徴としては、はっきりした甘味と華やかな香りが挙げられます。筆者がここ最近で一番ハマったのが、このボリビア産のコーヒーです。

ハワイ

太平洋に位置するハワイ諸島にあるアメリカ合衆国の州、ハワイ州。ハワイは世界でも有数の質の高いコーヒー豆を生産しているエリアです。

ハワイ産のコーヒーの味わいは、フルーティーな酸味や甘い香りが感じられます。

ハワイ・コナ

ハワイで最も知られているコーヒー豆の種類がハワイ・コナコーヒーです。

ハワイ島南西部のコナ地区で生産されたコーヒー豆のみが、名乗ることのできるコナ・コーヒー。ハワイ・コナは生産量が少なく品質も優れているため、100%コナコーヒーは高値で取引されています。

穏やかな酸味と果実感のある甘味が感じられるのが味わいの特徴です。

パプアニューギニア

南太平洋に浮かぶニューギニア島の東半分、および周辺の島々からなる国、パプアニューギニア。西半分がインドネシアの領土であり、インドネシア同様コーヒーの栽培に適した環境であるといえます。

味わいはまろやかな甘味と、落ち着いて上品な酸味が特徴です。

インドネシア

東南アジア南部に位置する島国、インドネシア。何千もの火山島が集まってできている国で、コーヒーの種類も島の名前に由来することが多いです。

全体的なインドシア産コーヒーの味わいとしては、スパイシーな苦味とコクのあるボディに特徴あります。

マンデリン

マンデリンは、スマトラ島の一部地域で生産されているコーヒー豆です。例外的ですが、マンデリンという名前は生産地ではなく、生産を始めた民族の名前から来ています。

味わいはインドネシアコーヒーを代表する重厚なコクと強めの苦みが特徴です。

トラジャ

トラジャは、インドネシアのスラウェシ島・トラジャ地方で作られます。

味わいは優しい苦味と力強いボディ、そしてなめらかな口当たりが特徴です。

ジャワ

インドネシアのジャワ島で栽培されているコーヒー豆が、ジャワです。ジャワ島ではロブスタ種が多く栽培されており、ロブスタ種を「ジャワロブスタ」、アラビカ種を「ジャワアラビカ」とも呼びます。

ジャワアラビカは丸みを帯びたマイルドな味わいが特徴です。

ベトナム

東南アジアのインドシナ半島東部に位置する国、ベトナム。コーヒー豆の生産量はブラジルに次いで、実は世界2位です。ベトナムで栽培されているコーヒー豆はロブスタ種がメインですが、最近ではアラビカ種にも力を入れています。

カフェやコーヒー屋さんで「ベトナム」という種類のコーヒーを見かけた場合、ほとんどはアラビカ種だと思って間違いありません。なぜなら、ロブスタ種のコーヒー豆はお世辞にも美味しいとは言い難く、ストレートで飲まれることは少ないからです。

ベトナムのアラビカコーヒーの味わいは、独特のコクとコーヒーらしい苦味が特徴です。

中国

アジアの大国であり、日本の隣国として皆さんご存知の国、中国。あまりイメージがないかもしれませんが、中国でもコーヒー豆が生産されています。とはいえ、ミャンマーやラオス、ベトナムとの国境に位置する雲南省で栽培されており、日本からは遠く離れています。

味わいはアジアのコーヒーらしくスパイシーな苦味と香ばしさが特徴です。

インド

南アジアに位置し、インド洋に面する連邦共和性国家、インド。インドのコーヒー豆のイメージは日本ではあまり強くありませんが、世界的には生産量トップ10に入るコーヒー大国です。

インドのコーヒー豆の味わいは、比較的酸味が少なく、苦味もそれほど強くないといわれています。

インドモンスーン

インド産のコーヒー豆でよく知られているのが、インドモンスーンです。インドモンスーンは「黄金コーヒー」とも呼ばれています。貿易風(モンスーン)を利用してコーヒーの生豆を乾燥させることで、緑色から黄金色に変化することからこの名前が付けられました。

酸味は少なく、独特な苦味を感じられるのがインドモンスーンの特徴です。

イエメン

中東のアラビア半島南端部に位置する国、イエメン共和国。イエメンのコーヒーの歴史は古く、日本でも「モカコーヒー」として昔から親しまれているコーヒーです。名前の由来は、「モカ港」という積み出し港が元となっています。

イエメンのコーヒー豆は花のような香りと、フルーティな酸味をともなった味わいが特徴です。

モカ・マタリ

イエメンのコーヒー豆の中でも、特に有名なのがモカ・マタリです。モカは「モカ港」を、マタリは生産地の「バニーマタリ」地方を表します。

モカ・マタリは、赤ワインのような上質な酸味とピーチのようなフルーティな香りが特徴です。

エチオピア

東アフリカに位置する連邦共和制国家、エチオピア。エチオピアで作られるコーヒー豆もまた、イエメン同様「モカ」と呼ばれて親しまれています。なぜなら、エチオピアで栽培されたコーヒー豆も、モカ港に集められて出荷されているからです。

エチオピアのコーヒー豆の味わいは、紅茶のように上品な香り、フルーティで爽やかな酸味が特徴です。

モカ・イルガチェフェ

エチオピアのコーヒー豆の中でも特に有名なのが、モカ・イルガチェフェ。シダモ地区にあるイルガチェフェ村で栽培されるので、「モカ・イルガチェフェ」と呼ばれています。

コーヒーといえば苦いというイメージがありますが、浅煎りのイルガチェフェは紅茶のように爽やかな味わいです。苦味よりも酸味、甘みを感じられるコーヒー豆です。

ケニア

東アフリカに位置する共和制国家、ケニア。コーヒー栽培が盛んなアフリカの国の中でも、ケニアは特に意識高くコーヒーを生産しています。

コーヒー豆の味わいの特徴としては、浅煎りでフルーティで強い酸味と香りが感じられます。一方、深煎りにするとどっしりとしたコクが感じられる、という2面性を持っているのはケニアのコーヒー豆です。

タンザニア

東アフリカに位置する共和制国家、タンザニア。タンザニアといえばキリマンジャロコーヒーが有名ですが、最近ではンゴロンゴロもコーヒー通の間ではよく聞かれるようになった気がします。

タンザニア産コーヒー豆の味わいは、アフリカらしいフルーティな甘味とやや強い酸味が特徴です。

キリマンジャロ

キリマンジャロという種類のコーヒー豆には定義があり、タンザニアのコーヒー豆全てがキリマンジャロを名乗れるわけではありません。キリマンジャロ山の麓で標高1,500m~2,000mで栽培された品質の高いコーヒー豆のみが、キリマンジャロとして出荷されます。

豆本来の味わいとしては、力強い酸味とフルーティな香りが特徴です。一方でキリマンジャロは深煎りにしても美味しく、濃厚なコク・香ばしい香りが楽しめます。

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番外編:動物の名前に由来するコーヒー豆?

番外編ですが、実は動物の名前に由来するコーヒー豆の種類もあります。なぜ動物の名前がコーヒー豆の種類になるのかというと、「動物のフン」から取れるコーヒー豆だからです。

ゾウやタヌキ、サルなどの動物から取れるものもありますが、中でも有名なのがジャコウネコから取れるコーヒー豆です。

コピ・ルアク

コピルアク

ジャコウネコのフンから取れるコーヒー豆を、「コピ・ルアク」といいます。インドネシア語で「コピ」がコーヒーで、「ルアク」がインドネシアに生息するジャコウネコ科の動物の名前です。

独特な香りと、少ない苦味、やわらかい味わいが特徴です。優れた味わいというよりも、希少価値が高いために高値で取引されます。

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コーヒー豆の分類:焙煎度による分け方

コーヒー豆の種類は、焙煎(※)度によって分けられることもあります。「浅煎り豆」「深煎り豆」と呼ばれるのは、この焙煎度による種類の分け方です。

コーヒー豆は焙煎度によって大きく味わいが異なるので、お店でコーヒー豆を買うときは焙煎度を参考にすると良いでしょう。

焙煎度 色合い 味わい 変化

浅煎り

ライトロースト 酸味が強く、飲用には向かない。テスト用。 酸味
シナモンロースト 酸味が強いが、コーヒー豆の個性が感じられる。

中煎り

ミディアムロースト 酸味が中心だが、苦味も感じられる。いわゆる中煎り。
ハイロースト 苦味と酸味のバランスが取れたスタンダードな焙煎度。

中深煎り

シティロースト 酸味が抑えられ、苦味とコクが優勢になる。
フルシティロースト 苦味とコクが増す。酸味はほとんど感じられない。

深煎り

フレンチロースト 苦味やコクが強調。アイスコーヒー・エスプレッソ用。
イタリアンロースト 最も深い焙煎度。苦味が増し焦げたような香味がある。 苦味

アイスコーヒー用、エスプレッソ用といわれるコーヒー豆の種類は、表の「深煎り」に属する豆であることが多いです。

(※生のコーヒー豆を煎って、飲める状態のコーヒー豆にすること。)

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コーヒー豆の分類:精製方法による分け方


コーヒー豆の種類は、精製方法によっても分けられます。精製方法とは、簡単にいえば「コーヒーの実からコーヒーの種(=豆)を取り出すプロセス」です。

例えば、同じ生産地で採れたコーヒー豆でも、

  • エチオピア イルガチェフェ ナチュラル
  • エチオピア イルガチェフェ ウォッシュト

といったように、お店では違う種類のコーヒー豆として売られていたりします。

ナチュラル(乾燥式)

ナチュラルといわれる精製方法は、乾燥式とも呼ばれます。ナチュラルによる精製の手順は、以下のとおりです。

  1. 摘んだコーヒーチェリーをそのまま乾燥させる
  2. カラカラに乾いた果肉、ミューシレージ(粘液質)、パーチメント(内果皮)を取り除く

ナチュラルでは自然に乾燥させる、果肉を付けたまま乾燥させるという点から、以下のような味わいの特徴があります。

  • やや雑味が感じられやすい
  • 独特の甘味を伴うことが多い

ミューシレージには甘味成分が含まれ、それを残したまま乾燥させることで、独特の甘味が染み込みます。

ウォッシュト(水洗式)

ウォッシュトといわれる精製方法では、水を使って精製します。ウォッシュトの精製方法は、以下のとおりです。

  1. 機械にかけて果肉を取り除く
  2. 貯水槽でミューシレージを発酵分解し洗い流す
  3. 乾燥しパーチメントを取り除く

ウォッシュトでは機械を使ってコーヒー豆を精製し、綺麗に果肉などを取り除くため、以下のような味わいの特徴があります。

  • 雑味がなくすっきりしている
  • クリアな酸味が感じられやすい

ミューシレージを完全に取り除いて乾燥させるため、独特な味わいがなく全体的にすっきりしています。

セミウォッシュト(半水洗式)

セミウォッシュトは、半水洗式と呼ばれるナチュラルとウォッシュトを折衷したような精製方法です。セミウォッシュトによる精製は、以下の手順で行われます。

  1. 機械にかけて果肉を取り除く
  2. ミューシレージ、パーチメントが付いたまま乾燥させる
  3. 乾燥後ミューシレージ、パーチメントを取り除く

上記のように、機械で綺麗に果肉を取り除きつつ、ミューシレージを付けたまま乾燥することで以下のような特徴が出ます。

  • 独特の甘味が感じられる
  • ナチュラルよりもクリーンな味わい

この精製方法で作られたコーヒー豆は、「エチオピア イルガチェフェ ハニー」のように、ハニーコーヒーと呼ばれることもあります。

コーヒー豆の分類:ランクによる分け方

コーヒー屋さんやカフェで、「スペシャルティコーヒー」あるいは「プレミアムコーヒー」というコーヒー豆の種類を見たことはないでしょうか?

これらは、コーヒー豆のランクによる種類の分け方です。世の中に出回っているコーヒー豆は、質などを加味したランク付けによって、以下の4種類に分けられています。

ランク 説明

スペシャルティコーヒー

生産から流通までの履歴が明確。カップクオリティが高く、産地特有の風味特性を持つコーヒー豆。

プレミアムコーヒー

生産地域が限定されている。ストーリー性があって高品質なコーヒー豆。

コモディティコーヒー

生産国によって企画付けされている。一般的に流通している、一般的なコーヒー豆。

ローグレードコーヒー

安価なレギュラーコーヒーなどに使われるコーヒー豆。

説明は色々書きましたが、上から順に品質が高いと思っておけば良いでしょう。

コーヒー豆の分類:ストレートかブレンドか

コーヒー豆をお店で買うときに、次のような種類を見かけると思います。

  • ブルーマウンテン
  • ブルーマウンテンブレンド

この2つの種類の違いはストレートか、ブレンドかということです。

ストレートコーヒー

ストレートコーヒーとは、1種類のコーヒー豆ということです。例えば、以下のような表記であれば全てストレートコーヒーになります。

  • ブルーマウンテン
  • キリマンジャロ
  • エチオピア
  • エチオピア イルガチェフェ
  • エチオピア イルガチェフェ ハニー

国名、産出エリアなどが限定されたものは全てストレートです。ストレートコーヒーは、それぞれの産地の特性をダイレクトに感じられるので、個性的な味わいとなります。

ブレンドコーヒー

ブレンドコーヒーとは、2種類以上のコーヒー豆を混ぜたものです。例えば、以下のような表記であれば全てブレンドコーヒーになります。

  • ブルーマウンテンブレンド
  • モカブレンド
  • 今野ブレンド
  • アイスコーヒーブレンド
  • クリスマスブレンド

ブレンドコーヒーは数種類のコーヒー豆が混ざっているので、バランスの良い味わいとなることが多いです。

ちなみに「ブルーマウンテンブレンド」など、特定の種類の銘柄名を冠する場合には、そのコーヒー豆が30%以上含まれていることになります。

まとめ:コーヒー豆には様々な分類方法がある!

今回は、全国を回ってコーヒーを淹れているバリスタの僕が、コーヒーの分類方法について徹底解説してきました。

コーヒー豆の種類には、以下の分け方があります。

  • 品種
  • 産地
  • 焙煎度
  • 精製方法
  • ランク
  • ストレート or ブレンド
  • 番外編:動物の種類

ひとことで「コーヒー豆の種類」というとあまりにも数が膨大です。お店でコーヒー豆を選ぶときには、こういった分け方を気にかけてコーヒー豆を選ぶと楽しいでしょう。

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