コーヒーの酸味を少なくする淹れ方5つを解説!保存方法や品種も紹介
酸味の少ないコーヒーを淹れたいのにも関わらず、酸味ばかり抽出されてしまい悩んでいる人は多いのではないでしょうか。
酸味の少ないコーヒーを淹れるには、コーヒー豆選びからドリップまでの工程で意識すべき点が5つあります。本記事ではその5つのポイントを詳細に解説し、豆に酸味の原因がある場合も考え、豆の保存方法と品種についても紹介します。
コーヒーの酸味を少なくする淹れ方を知り、自分好みのコーヒーを飲めるようになれば、さらにコーヒーを好きになることができるでしょう。
目次
コーヒーの酸味を少なくする淹れ方5つ
コーヒーの酸味を少なくする5つの淹れ方を、豆の選び方から抽出までの流れに沿って紹介します。解説する項目5つは次のとおりです。
- 深煎りの豆を使用する
- コーヒー豆は細かく挽く
- コーヒー粉の量を多くする
- 高温で抽出する
- お湯をゆっくり注ぐ
豆を正しく選び、飲みたい味のコーヒーが淹れられる粒度で適切な量の豆を挽き、お湯の温度や流速も微調整し、コーヒーの酸味をできる限り少なくしていきましょう。
深煎りの豆を使用する
コーヒーの「酸味」と「苦味」の強弱は、豆に火を入れる「焙煎」の度合いによって変化します。具体的には、深煎りであればあるほど苦味が強くなり、酸味は弱くなるのです。
焙煎度合いは次の4段階で表されるのですが、浅煎りだと酸味が強く苦味が弱いです。そのため、コーヒーの酸味を少なくしたければ浅煎りの豆は使用せず、深煎りの豆を使用しましょう。
- 浅煎り・・・酸味が強く苦味が弱い
- 中煎り・・・酸味主体だが苦味も感じる
- 中深煎り・・酸味もあるが苦味のほうが強い
- 深煎り・・・苦味主体で酸味は弱い
逆に、酸味ではなくコーヒーの苦味を消すのであれば、浅煎りの豆を使用するのがおすすめです。
コーヒー豆は細かく挽く
次に、挽き方についてですが、コーヒー豆は細かく挽くほど成分の抽出効率がよくなるので、苦味やコクが強くでます。苦味やコクが強ければ酸味は抑えられますので、コーヒーに含まれる酸味が少ないほうが好きな人は、豆は細かく挽きましょう。
ちなみに、コーヒーの成分は次の順番で抽出されます。
- 酸味
- 甘み
- 苦味
- 雑味
コーヒーは酸味が1番最初に抽出されるため、苦味主体にするには豆を細かく挽き、抽出効率を上げる必要があるのです。もっとも一般的な淹れ方である「ペーパードリップ」で淹れるのであれば、「中細挽き」にしましょう。
しかし、さらに酸味が少ないコーヒーを飲みたいという人も多いと思います。そのような人には、楽に濃い味のコーヒーを飲める「マキネッタ」や「エスプレッソマシーン」がおすすめです。
マキネッタについては下記の記事で詳しく紹介しているので、ぜひ見てみてくださいね。
また、下記より「DeLonghi(デロンギ)スティローザ エスプレッソ・カプチーノメーカー」というエスプレッソマシーンを確認できます。
開封から抽出までの作業手順を解説した動画もあるので、こちらも参考にしてみてください。
DeLonghi(デロンギ)スティローザ エスプレッソ・カプチーノメーカー | |
https://www.youtube.com/watch?v=WerTbvbuHAg
コーヒー粉の量を多くする
使用する粉の量を多くするということも、コーヒーの酸味を少なくする方法の1つです。粉が少なければ薄い味のコーヒーになり、多ければ濃度感のあるコーヒーを抽出できます。
粉が少ないと苦味やコクがあまりでず、酸味主体のコーヒーになってしまうので、粉の量にも気をつけましょう。
高温で抽出する
湯温が高いほど成分の抽出は早くなるので、酸味を抑えて苦味主体のコーヒーを淹れたい場合は、湯温を高く設定しましょう。一般的な湯温は90℃〜95℃です。
深煎りの豆は85℃の低温で淹れたほうがいいという考え方もあるようなので、85℃〜95℃の間で微調整し、理想的な温度を探してみましょう。
また、アイスコーヒーの酸味を抑える場合も高温で抽出するということは変わりません。アイスにしたい場合は、サーバーに氷を入れて抽出しましょう。この方法を「急冷式」といいます。
濃いアイスコーヒーの淹れ方は下記記事で紹介していますので、よかったら見てみてくださいね。
お湯をゆっくり注ぐ
最後にお湯の注ぎ方についてです。お湯をゆっくり注ぎ抽出時間を長くすることで、酸味より苦味が多く抽出されるようになります。
コーヒーの酸味が強くなってしまう原因は、抽出時間が短すぎることが原因かもしれません。そこで、時間を測って抽出し、どれくらいの時間で抽出したコーヒーがもっとも好みだったか試してみましょう。
15代ワールドバリスタチャンピオンシップで優勝した井崎さんは、彼の書籍の中で「300gのコーヒーであれば3〜4分で抽出」というレシピを推奨しています(注1)。こちらを、目安にしてみてもよいですね。
コーヒーの酸味を抑えて淹れられない原因は豆にある
コーヒーの味にもっとも影響を与えるのは豆です。よって、豆選びは慎重におこなう必要があります。酸味や苦味が主体の豆や、バランスが取れた豆などと、品種によって大きく異なるのです。
つまり、コーヒーの酸味を少なくしたいのに、酸味成分が強い豆を使用していた場合は、工夫しても酸味を少なくすることは難しくなります。
そして、豆の状態が悪いとコーヒーの味に悪影響をもたらすので、正しい保存方法や使用期間が守れているかも大切な要素です。
もしかしたら、普段飲んでるコーヒーの「酸味」が劣化によるものの可能性もあるため、豆の劣化には十分注意し、正しい保存方法や使用期間を学びましょう。
コーヒー豆は劣化していないか
コーヒーは焙煎直後から二酸化炭素や香り成分が放出されていくので、どんどん劣化します。香り成分が放出されることで、コーヒーの新鮮な風味も低下するのです。
そのため、豆を購入する場合は、焙煎日が明記されたものを購入しましょう。煎りたての豆であれば、2週間を目安に使い切ることで、劣化させずに飲み切れます。また、2週間であれば、冷暗所に常温保存で大丈夫です。
コーヒー豆が劣化しにくい保存方法
1度に数ヶ月分の豆を購入する場合は、「真空パック」のような密閉性の高い容器に入れて「冷凍保存」しましょう。
焙煎豆を劣化させる原因には以下の4つがありますが、冷凍庫であればその4つの原因を防ぐことができます。
- 空気
- 光
- 温度
- 水分
コーヒー豆を正しく保存し、劣化により味に悪影響がでないよう、細心の注意を払いましょう。
酸味が強い種類の豆を使っていないか
酸味成分が強い品種の豆を使っていた場合は、いくら酸味を少なくしようと工夫しても、酸味を消すことは難しいです。そのため、品種にはこだわりましょう。
ちなみに、酸味が強いコーヒー豆の品種には次のようなものがあります。
- エチオピア
- ケニア
- ルワンダ
上記に当てはまっていた場合は、酸味を抑えるのを諦めて、苦味主体の豆を買い直しましょう。
では、次に苦味が強い品種の豆を3つ紹介します。
酸味の少ないコーヒーを淹れるのに適した品種3選
コーヒーの酸味を少なくする方法や豆の状態について解説してきましたが、結局は使用する豆が味を大きく左右します。そこで、酸味が少ないコーヒーを淹れるのに適した品種3つを紹介します。
紹介するのは、苦味が強くて日本でも購入しやすいことを考慮した、次の3つです。
- マンデリン
- コロンビア
- ブラジル
酸味の少ないコーヒーが好みな方は、できる限り苦味やコクが主体の豆を選ぶようにし、自分の理想的なコーヒーを探してみましょう。
マンデリン
マンデリンは酸味が少なく、苦味とコクが強いという特徴を持っています。
一般的なコーヒー豆は深煎りにしてしまうと個性がなくなってしまいます。しかし、マンデリンは個性がしっかりと残るので、コーヒーの酸味を抑えたいという人にとっては、うってつけの品種です。
下記より、コーヒー豆の栽培から携わっている「SAZACOFFEE(サザコーヒー)」のマンデリンを確認できます。高品質な豆を探している人は、ぜひ見てみてください。
SAZACOFFEE(サザコーヒー) マンデリン | |
コロンビア
コロンビアはマイルドな苦味とコク、フルーティーさを持つ品種です。酸味が強い豆ではないので、本記事で紹介した焙煎度合いや淹れ方など5つのポイントを抑えて淹れることで、酸味を抑えることができます。
コロンビアは「たぐち珈琲豆店」の商品を下記より確認できます。全国に800人程度しかいない「J.C.Q.A.認定コーヒーインストラクター1級」を取得している田口真太郎さんが厳選した豆です。
たぐち珈琲豆店 コロンビア | |
ブラジル
ブラジルは程よい苦味とコクに、やわらかい酸味があるバランスのとれた品種です。後味があっさりしているため、飲みやすいといった特徴もあります。
ブラジルも「たぐち珈琲豆店」の商品を下記より確認できます。苦味と酸味のバランスがとれたブラジルコーヒーがお好きな人は、ぜひチェックしてみてくださいね。
たぐち珈琲豆店 ブラジル | |
酸味の少ないコーヒを淹れて好みの味を楽しもう
コーヒーの酸味を少なくする方法や豆の保存方法、品種について解説しました。豆が劣化しているとコーヒーの味に悪影響を与えてしまうので、正しい方法で保存し劣化を防ぐことが大切です。淹れ方や豆について学び、自分好みのコーヒーを楽しみましょう。
コーヒーの酸味を少なくする淹れ5つは次のとおりです。意識してコーヒーを淹れてみましょう。
- 深煎の豆を使用する
- コーヒー豆は細かく挽く
- コーヒー粉の量を多くする
- 高温で抽出する
- お湯をゆっくり注ぐ
そして、苦味が強い、または苦味と酸味のバランスがとれた特徴がある品種は次の3つです。
- マンデリン
- コロンビア
- ブラジル
コーヒーの酸味については、下記の記事で詳しく解説しているため、ぜひチェックしてみてください。
出典:
注1 井崎英典『世界一美味しいコーヒーの淹れ方』ダイヤモンド社 158-163P
編集:有川
コーヒー屋・フリーランスWebマーケター|ミニマリスト|心の病気・通勤中に倒れる ▶︎ 教師辞める ▶︎ 全国を回る出張バリスタ・Webライター ▶︎ 実店舗オープン・Webマーケター|店番しながら仕事したり、コーヒー飲みながら仕事したり。