コーヒー中級者がハマりがちな罠。500円玉大に注ぐはウソ!?【ハンドドリップ 】
コーヒーをお家で淹れる方
「コーヒーを美味しく淹れたい。よく500円玉の大きさで中心に注ぐのがいいって言うけど、あんまり美味しくならんなあ。どうやって注ぐのが1番ええんやろ?」
こういった疑問に答えます。
☑︎本記事の内容
1. 500円玉の大きさで中心に注ぐはウソ!?
2. 【結論】全体にまんべんなく注ぎましょう。
3. 実際にコーヒーを淹れてみた【動画あり】
出張バリスタをしているこんろです。お家で毎日コーヒーを淹れております。ということで、今回は「500円玉大に注ぐはウソ!?」についてお話ししていきますね。
目次
1. 500円玉の大きさで中心に注ぐはウソ!?
コーヒーの淹れ方の指南書などを見るとよく「中心に500円玉の大きさの円を描くように注ぎましょう」と書かれています。
結論からいうと、この注ぎ方は間違っています。
1.1 なぜ500円玉の大きさと言われるのか?
よくコーヒーの淹れ方を説明するときに、中心に500円玉大に注ぐといわれます。
ではなぜ500円玉大に注ぐのか考えたことがありますか?
コーヒーを抽出する器具であるドリッパーは、一般的に円錐形をしています。
アイスクリームのコーンのような形ですね。
そこにコーヒー粉を入れてコーヒーを淹れるわけですね。
すると、中心の方が外側に比べて粉の層が分厚くなっているのが分かりますか?
コーヒー粉が少ないところにたくさんお湯をかけても、薄いコーヒーになってしまいます。
それを視覚的にイメージするために、500円玉大に中心に注ぐと説明されているんですね。
1.2 500円玉大に注ぐとハマる落とし穴
中心にお湯を注ぐと中心が凹んでいくので、対照的に外側が盛り上がっていきます。
これがいわゆるコーヒー抽出における「土手」というやつですね。
土手を作ると良いことがあって、中心のくぼみに泡が溜まるので、その泡が雑味を受けてくれます。
そのため、コーヒーの抽出では「土手を作れ」といわれるんですね。
ただし、これには大きな落とし穴があります。
土手を作ろうと中心に500円玉大でずっと注ぎ続けると、中心を掘ってしまい層が薄くなってしまいます。
すると、その部分がかえって過抽出になってしまい、雑味が出てくるのです。
もちろん、「中心に500円玉大に注ぐ」というのが全く的外れというわけではありません。
ただ、なぜ500円玉大なのか、なぜ中心に注ぐのかというのを考えずに盲目的にやってしまうと、逆効果ですよというお話です。
では、どうやって注ぐとより美味しいコーヒーが淹れられるのでしょうか?
2. 【結論】全体にまんべんなく注ぎましょう。
この記事の結論をいうと、美味しいコーヒーを淹れるには、粉全体にまんべんなくお湯を注ぎましょうということです。
もちろん、外側に注ぎ過ぎるのはよくないですが、それと同じように中心に注ぎ過ぎるのもアウトです。
2.1 タリーズコーヒーさんの注ぎ方。
ここで、タリーズさんのコーヒーセミナーで習った淹れ方をご紹介します。
教えて下さったのは、タリーズさんの支店長も務め、各店舗を担当してきた方です。
まずは、蒸らしをしていきます。
蒸らしというのは、粉とお湯を反応させて、抽出ができる状態にすることです。
いわば、スポーツにおけるウォーミングアップのようなものですね。
蒸らしの時点で全体にお湯をかけていきます。
そして30秒ほど待ったら、1投目を注いでいきます。
ここがポイントで、お湯を全体に均等にかけていくのです。
中心に注ぐのではなく、粉全体にまんべんなく注いでいきます。
その後は、一般に言われているように、中心寄りに注いでいきます。
この淹れ方やと、外側の粉からもしっかり抽出しつつ、中心の方に多く注ぐので過抽出にならずに済みます。
粉の量と注ぐ場所のバランスが取れていますよね。
↪︎タリーズさんでラフに淹れ方を学べます。
2.2 Light Up Coffee さんの注ぎ方。
Light Up Coffee さんについて説明すると、吉祥寺・下北沢・京都と3店舗を展開しているスペシャルティコーヒー専門店です。
基本的に品質の良い豆を、浅煎りで提供しています。
そんな Light Up Coffee さんはほとんど毎週末、コーヒーセミナーを開催しております。
その様子については、下の参考記事を参照してください。
そのセミナーに私も参加して、Light Up Coffee さん流のドリップを教わってきました。
Light Up Coffee さん流の注ぎ方では、中心に500円玉を描くようには注がないどころか、土手すら作りません。
全体にまんべんなく強めに注いで、粉を動かしていきます。
これは、豆が浅煎りやということも関係していますが、土手を作らず粉を動かしてやることで味を出やすくしているのです。
ドリップした後のドリッパー内の粉は、フラットになっていることが、良いドリップの証です。
平らになっているということは全体に均一にお湯がかかっているということですからね。
もっと詳しく知りたい方は⬇︎の記事も参考にしてみてください。
↪︎たくさんの種類のセミナーが催されています。
3. 実際にコーヒーを淹れてみた【動画あり】
では、ここまでのお話を踏まえて実際にドリップしていきます。
動画もあるので、良かったら参考にしながら、ご自分でも試してみてください。
3.1 中心に注ぎ過ぎた場合の味わい
では、実際にコーヒーを淹れていきます。
その前に、まんべんなく全体に注がないと、どういった味わいになるのか説明しましょう。
中心部にお湯が沢山かかり、周辺部にはお湯がほとんどかからないという状況になるわけですが。
そうすると、中心部は抽出し過ぎ、つまり過抽出になります。
過抽出になると苦味が際立ってきて、嫌な渋みや雑味が出てきますね。
逆に周辺部にはお湯があまりかからず、未抽出の状態になります。
未抽出は未抽出でよくない状態でして、酸味が際立ち、木や草のようなグラッシーな渋みを生じるんです。
そういうわけなので、しっかり粉全体に均一にお湯がかかるようにしてやる必要がありますね。
3.2 まんべんなく注いで淹れてみた
こんな感じで、全体に均一に注いでいきます。
コーヒーを淹れるのにそれなりに慣れた方の方が、これは難しかったりします。
なぜかというと、土手を作るクセが染み付いてしまっているからですね。
油断すると、抽出後の粉の状態がフラットにはなってくれません。
中心部分が掘れてしまって、陥没してしまいます。
コツとしては、意外と外側に多めに注ぐ意識をするといいですね。
今回は浅煎り豆を使って淹れたので、全く土手を作りませんでした。
中煎り豆や深煎り豆を使う場合は、もう少し外側を残すといいですね。
この淹れ方の違いについては、また記事を改めてお話ししたいと思います。
よかったら試してみてください。
↪︎浅煎りコーヒーはハリオV60がベストですね。
まとめ:注ぎ方+様々な条件で味が決まる!
記事のポイントをまとめます。
1. 500円玉の大きさで中心に注ぐはウソ!?
2. 【結論】全体にまんべんなく注ぎましょう。
3. 実際にコーヒーを淹れてみた【動画あり】
こんな感じです。
今回は、お湯の注ぎ方についてお話ししました。
これを気をつけてみたけれど、まだ納得いかないという方は、別の条件も色々あります。
なので、⬇︎の方から関連記事を見てみてくださいね。
コーヒー屋・フリーランスWebマーケター|ミニマリスト|心の病気・通勤中に倒れる ▶︎ 教師辞める ▶︎ 全国を回る出張バリスタ・Webライター ▶︎ 実店舗オープン・Webマーケター|店番しながら仕事したり、コーヒー飲みながら仕事したり。