コーヒーの中挽きとは?挽き方5種類と中挽きコーヒーの淹れ方を紹介
コーヒーを普段から飲んでいる人は多いと思いますが、コーヒーの「中挽き」について知っている人は少ないでしょう。
コーヒーは、コーヒー豆の粒度で挽き方に名前が付けられています。コーヒーの「中挽き」とは、数種類あるうちのコーヒー豆の挽き方の1つのことです。
本記事では、コーヒー豆の挽き方についてや、コーヒー豆の粒度が異なることで、コーヒーの味にどのような変化をもたらすのかを理由を踏まえて解説します。
コーヒーの挽き方を習得することで、今まで何気なく飲んでいたコーヒーの奥深さを知ることができ、嗜好品としてコーヒーを扱うことができるようになります。コーヒーについて知り、日常にリフレッシュ時間をくわえましょう。
目次
コーヒーの中挽きなど粒度別の挽き方5種類
コーヒーの中挽きを含めた、コーヒー豆の挽き方、下記5種類を紹介します。
- 極細挽き
- 細挽き
- 中細挽き
- 中挽き
- 粗挽き
あわせて挽き方ごとの味の特徴や、粒の大きさを食品に例えて解説していきます。
また、実はコーヒー豆の挽き方によって使用する抽出器具が異なるのです。そこで、器具についても紹介します。
適した器具を使用することで、よりおいしいコーヒーを淹れることができるため、必ずチェックしましょう。
極細挽き
極細挽きは「上白糖」や「粉砂糖」くらいのパウダー状になります。
コーヒー豆は細かく挽くほど、味が濃くなり苦味も強くなります。そのため、極細挽きは味が濃く苦味が強いコーヒーを飲みたいときにおすすめの挽き方です。
ただし、細かく挽くことで成分を抽出しやすくはなりますが、雑味も出やすくなってしまうという欠点付きです。
雑味を出さずに抽出するには、短時間で抽出する「エスプレッソ」や「ターキッシュコーヒー」などの方法が適しています。
細挽き
細挽きは「上白糖」と「グラニュー糖」の中間くらいの大きさです。
極細挽きには劣りますが、細かめに挽くため味が濃いのが特徴です。
細挽きの抽出には、「ウォータードリップ」という水で時間をかけて抽出する方法が適しています。
水を使用するため、お湯で抽出するより成分が出にくくなります。そのため、細か目に挽いた細挽きのコーヒー粉を使用するのです。
下の記事では、水出しコーヒーが苦くなってしまう理由をお伝えしています。今回紹介した粒度以外にも原因がありますので、よかったら読んでみてください。
中細挽き
中細挽きは「グラニュー糖」と同じくらいの粒度です。
特徴は、苦味と酸味のバランスが取れた味になるので、比較的飲みやすいコーヒーになるということです。
中細挽きに適した抽出方法は、「ペーパードリップ」や「コーヒーメーカ」があります。どちらも家庭的な抽出方法です。
中挽き
中挽きは「ザラメ糖」と「グラニュー糖」の中間くらいの大きさです。
粒度が粗めになったことにより、コーヒーの苦味や渋みが極細挽きや細挽きに比べ軽減されます。そのため味のバランスがよくなり、とても飲みやすいです。
コーヒーの中挽きに適した抽出方法には、次の4つがあります。
- ペーパードリップ
- ネルドリップ
- サイフォン
- フレンチプレス
4つのなかでも「ペーパードリップ」が、日本でもっとも一般的とされている抽出方法です。
また、ペーパードリップほどではないですが、ネルドリップも愛好家が多い抽出方法として有名です。ネルドリップでしか味わえない特徴のある味がクセになるのだとか。
しかし、抽出の際に使用する「ネル」の清掃や管理に手間がかかるため、ペーパードリップよりは手間がかかり、技術も必要な方法になります。
粗挽き
粗挽きは「ザラメ糖」くらいの粒度です。
粒が粗くなったことにより、極細挽きから中細挽きに比べ苦味や渋みが抑えられ、酸味が強くてスッキリした味になるのが特徴です。
粗挽きの抽出には、「パーコレーター」という器具を使用するのが適しています。
パーコレーターのフィルターは金属製のため、粒度が粗いコーヒーを抽出するのに適しています。粒が細かいコーヒー粉を使用してしまうと、粉がフィルターを通過してしまうため、雑味が出たり、舌触りが悪くなる原因となります。
コーヒーの挽き方によって味が異なる
コーヒー豆の挽き方によって、コーヒーの味は大きく変化します。簡単に粒度による味の違いをまとめると以下のようになります。
- 細かく挽いた場合:味が濃い、苦味が強い、酸味が弱い
- 粗く挽いた場合:味が薄い、苦味が弱い、酸味が強い
コーヒー豆の挽き方次第で、味をいかようにも変えることができるのです。
また、コーヒーの挽き方でもっとも一般的なのは「中挽き」になります。中挽きを基準にし、好みの味を探してみましょう。
極細挽き:苦味が強い
極細挽きのコーヒーは味が濃く、苦味が強いことが特徴です。
コーヒー豆を細かく挽くことにより、成分を抽出しやすくはなる一方で、雑味も出やすくなってしまうというデメリットがあります。
雑味を出さないように抽出するためには、短時間で抽出する「エスプレッソ」や「ターキッシュコーヒー」などが適しています。
細挽き:苦味とコクが強い
細挽きは極細挽きより苦味が抑えられ、コクがあるのが特徴です。
極細挽きより味の濃さや苦味が控えめで、コクがあるコーヒーが好きな人におすすめの粒度です。
そして、細挽きの抽出には、「ウォータードリッパー」が適しています。
ウォータードリッパーとは、粒が細かい挽き方に適していてお湯ではなく水を使用し、時間をかけて成分を抽出します。中~粗挽きのコーヒー粉を使用してしまうと、未抽出になる可能性があるため、細挽きを使用します。
中細挽き:苦味と酸味のバランスのよい味
中細挽きは、苦味と酸味のバランスがとれた味が特徴です。
苦味と酸味に偏りがなく、バランスのとれたコーヒーが好きな人には、中細挽きのコーヒーがおすすめです。
中細挽きに適した抽出方法は、「ペーパードリップ」や「コーヒーメーカー」などがあります。コーヒーメーカーの抽出方法はペーパードリップと同じですので、機械が行ってくれることでより気軽に抽出することができます。
中挽き:スッキリとした酸味
中挽きは、スッキリと酸味のある味が特徴的です。
5種類ある挽き方のなかでもっとも一般的な挽き方であり、味もバランスがとれているため、中挽きを基準にして好みの味を探すのがよいでしょう。
中挽きと細挽きの違いとしては、「味の濃さ」や「苦味の強さ」があげられます。
また、中挽きの抽出に適している方法は、「ペーパードリップ」や「ネルドリップ」、「サイフォン」などがあります。
粗挽き:酸味がやや強い
粗挽きは、酸味が強いという特徴があります。
豆を粗くした分、成分が抽出されにくくなるため、「未抽出」が起こりやすくなります。未抽出を防ぐために、お湯とコーヒー粉が接触している時間が長い抽出方法を選択しましょう。
粗挽きに適した抽出方法には、「パーコレーター」という器具を使用した方法があります。
パーコレーターはフィルターが金属性かつ目が粗いため、粗挽きほど粒が大きければ、粉がフィルターを通過する心配はありません。
コーヒー豆が細かいと、粉がフィルターを通過してしまうため、雑味や微粉が混ざる原因になり、舌触りが悪くなってしまうので注意しましょう。
コーヒーの中挽きを挽くときの3つのポイント
コーヒーの中挽きの淹れ方を大まかに説明すると、下記のようになります。
- コーヒー豆をコーヒーミルのような豆を挽く機械でで中挽きに挽く
- ペーパードリップやネルドリップなどの適した方法で抽出する
コーヒーを淹れる前段階で注意すべき点が3つあり、意識することでよりおいしいコーヒーを淹れることができるため紹介します。
誰でも簡単に実践できるため、すぐに実践し、コーヒーの味の変化をお楽しみください。
コーヒーを淹れる直前に挽く
コーヒー豆は挽くことで、空気に触れる面積が多くなるので劣化が早まります。
そのため、コーヒー豆を挽くのはコーヒーを淹れる直前にしましょう。
もし、どうしても粉の状態にして保存しなければいけない場合は、できる限り空気と触れるのを防いで保存する必要があります。そのため、「真空パック」のような密閉性が高い容器にいれるのが望ましいです。
また、コーヒー粉は温度や湿度、光にも影響を受けやすいため、冷凍庫での保管が適しています。
粒の大きさを均一にする
コーヒー豆の粒度がばらついてしまうと、味に変化が生じてしまうため、できる限り均一に挽くことを意識しましょう。
グラインダーやコーヒーミルを使用してコーヒー豆を挽きますが、少なからず粒度にはばらつきが生じてしまいます。
性能のよいグラインダーやミルを使用すれば、粒度のばらつきを最大限抑えることが可能です。
味のよいコーヒーを淹れるためには、コーヒー粉の粒度のばらつきをできる限り抑えることが必要不可欠となります。
粒度に合わせた抽出器具を使う
最後に抽出する際の道具についてです。粒度ごとに適した抽出器具があるため、5種類ある挽き方ごとに適した方法を紹介します。
- 極細挽き・・・エスプレッソ・ターキッシュコーヒー
- 細挽き・・・ウォータードリッパー
- 中細挽き・・・ペーパードリップ・コーヒーメーカー
- 中挽き・・・ペーパードリップ・ネルドリップ・サイフォン・フレンチプレス
- 粗挽き・・・パーコレーター
コーヒー豆は細かく挽くほど苦味や渋みが出やすいため、短時間で抽出する必要があります。細かく挽いた豆を時間をかけて抽出してしまうと、過抽出になってしまい雑味も一緒に抽出されてしまうためです。
逆に粗く挽いた場合は成分が出にくいため、お湯とコーヒー粉が接触する時間が長い抽出方法が適しています。そうでなければ未抽出になってしまい、味の薄いコーヒーになってしまうためです。
また、日本でもっとも一般的な抽出方法は、「ペーパードリップ」です。自分でコーヒーを淹れる際は、味の中間である「中挽き」を選択し、ペーパードリップで淹れてみましょう。中挽きがなければ中粗挽きでもいいでしょう。
また、1杯分のコーヒーを入れる際には、10gがおすすめです。
コーヒーの中挽きを習得しリフレッシュ時間を楽しもう
コーヒーの挽き方を理解することで、今まで何気なく飲んでいたコーヒーの奥深さを知れます。
そして、コーヒー豆は挽いた瞬間の香りがもっとも強いため、コーヒーを豆から挽き、淹れることを習得することができれば、コーヒーを香りから楽しむことができます。
コーヒーを用い、日常にリフレッシュできる時間を加えてみてはいかがでしょうか。
よりおいしいコーヒーを楽しみたい人は、下記の記事もぜひ参考にしてくださいね。