コーヒーの蒸らしの意味とは?蒸らしの最適時間と3つのコツ
コーヒーを淹れていると「蒸らす」ということを耳にしたことがある人も多いと思います。コーヒーを「蒸らす」という工程にはどんな意味があるのでしょうか。やってはいるけどあまり意味が分からずにやってしまっている人も多いのではないでしょうか。
実は、蒸らしをすることによって、そのまま注いでコーヒーを淹れるよりもコーヒーがおいしくなります。
この記事では、蒸らしをする理由とコーヒーを蒸らすときの注意点について解説します。
蒸らしについての理解が深まることで、今まで意識してなかった部分まで気をつけながらコーヒーを淹れることができるようになりますよ。それにより、よりおいしいコーヒーを楽しむことができます。
目次
コーヒーを淹れるのに蒸らしが必要な3つの理由
コーヒーを蒸らしたほうがいい理由や、蒸らしの意味を解説していきます。蒸らしが必要な理由は、以下の3つです。
- 炭酸ガス放出のため
- お湯をまんべんなく行き渡らせるため
- 安定して抽出するため
コーヒーの蒸らしには、上記3つの理由がありますが、コーヒーの蒸らしがいらないということはありません。意味をしっかり理解して、おいしいコーヒーを淹れましょう。
コーヒーの中にある炭酸ガスを放出するため
コーヒー豆は焙煎の過程で、二酸化炭素を内部に取り込みます。二酸化炭素を含んだコーヒー豆をお湯で蒸らすことによって、内部に含まれる炭酸ガスが放出され、コーヒーの粉が膨らんでいきます。
それによりコーヒーの粉の表面積が増えて、コーヒー成分をより効率的に抽出することができます。
粉にまんべんなくお湯を行き渡らせるため
コーヒーの粉とお湯を触れさせなければ、コーヒーの成分を抽出することはできません。
蒸らしをせずにコーヒーを淹れてしまうと、コーヒーとお湯が触れてないままコーヒーが出来上がってしまうこともあります。
蒸らしという工程を経ることによって、コーヒーの粉と空気が触れない部分を無くし、コーヒーを淹れることができます。
コーヒー豆を安定して抽出するため
コーヒーの味を安定して出すためには、コーヒーの粉すべてに均等な時間、お湯が触れていることが重要になってきます。
そこで、蒸らすことにより、コーヒーとお湯がすべて触れている状態にしてあげるのです。それにより、コーヒーの味を安定して出すことができます。
コーヒーの蒸らしに最適な時間は20~30秒
コーヒーを蒸らす理由を紹介しました。
しかし、実際どのくらいの時間蒸らす必要があるのでしょうか。
おおよその目安としては、20〜30秒ほどとされています。理由としては、コーヒーの成分が一番バランスよく出ているとされているからです。
それより遅い時間だと、コーヒーの渋みや雑味などが出てきてしまいます。また、それより早い時間だと、苦味が少なくさっぱりとしたコーヒーに仕上がります。
もし、苦味が少ないほうが好みでしたら、もう少し短い時間で抽出するのもいいかもしれません。
コーヒーを上手く蒸らす3つのポイント
ここでは、コーヒーをより上手く蒸らす方法を記載していきます。蒸らすことでコーヒーをいままで以上においしく抽出することができます。
コーヒーを上手く蒸らすポイントは3つです。
- お湯をゆっくり注ぐ
- 蒸らしの時間を取る
- 湯量も意識して淹れる
3つのポイントを押さえて蒸らすことで、蒸らしの効果を最大限引き出したおいしいコーヒーが出来上がりますよ。
お湯をゆっくり注ぐ
お湯をゆっくり注がないと、コーヒーの粉がお湯の圧力に負けてしまい潰れてしまいます。
コーヒーの粉が潰れてしまうと、本来であれば抽出できたはずのコーヒーの成分がすべて出ずに抽出が終わってしまいます。そういったことがないようにできる限りゆっくりと注ぎましょう。
蒸らしの時間を取る
蒸らしの時間を取ることによって、コーヒーの成分がしっかりと出てから抽出することができます。
蒸らしの時間を取らないまま抽出をしてしまうと、少しコーヒーの味が薄く感じてしまいます。
理想的な蒸らしの時間としては20秒〜30秒と言われています。理由としては、この時間が一番バランスよくコーヒーの成分が出ているためです。ぜひ最初は20秒〜30秒の蒸らし時間で試してください。
湯量も意識して淹れる
蒸らすときのお湯の量も注意が必要です。多すぎると成分を出し切る前にお湯が落ちていってしまいますし、少なすぎてもお湯とコーヒーの粉が触れない部分が出てきてしまいます。
目安としては、粉の量10gに対して、お湯の量は15〜20mlです。この湯量のバランスで蒸らしていくと、すべてのコーヒーの粉にお湯を触れさせて蒸らすことができます。
コーヒーの抽出量に関しては下記の記事にも記載しありますので、ぜひ参考にしてください。
蒸らすときの注意点
コーヒーを淹れていて、「ポイントを押さえていてもどうしても上手くいかない」と思うときは、他に気をつけることがあるかもしれません。
コーヒーをドリップするときには、気をつけるべきところが多くあります。しかし、蒸らしの段階でうまくいっていないと感じるときに、とくに思い返してほしいところが3点あります。
- コーヒーが潰れないようにゆっくりと注ぐ
- 蒸らしの時間を調整しよう
- 蒸らしの段階で膨らまないときに考えること
コーヒー豆の種類や焙煎してから経過した時間によっても注意するポイントが変わってきますので、ぜひ参考にしてみてください。
コーヒーが潰れないようにゆっくりと注ぐ
焙煎したてのコーヒーが膨らまない原因は、お湯を一気に注ぎすぎていることです
お湯の勢いが強すぎると、お湯が落ちる力で膨らまずに萎んでしまいます。
理想としては、先の細いケトルを使うと上手く淹れることができます。持っていない場合は、できるだけゆっくり注ぐことによって膨らませることができますよ。
蒸らしの時間を調整しよう
蒸らしの時間を20〜30秒にしても自分の理想的な味にならないときは、10秒前後蒸らしの時間を変えてみるのもおすすめです。
安定した味が出せる時間としてのおすすめが20〜30秒なのであって、自分好みの味がその時間で必ずしも出るわけではありません。
僕もさっぱりとした味わいを出したいときは、少し蒸らしの時間を早めています。また、もっと深い味わいのほうがこのコーヒーは美味しくなると思ったら、40〜60秒で蒸らしたりしています。
蒸らしで膨らまないときは
蒸らしで膨らまないときに考えられる原因は、下記の2つです。
- お湯を注ぐスピードが速く、コーヒーを潰してしまっている
- 焙煎してから時間が経ちすぎている
お湯を一気に注ぐと、お湯が落ちる力に負けてコーヒーが膨らまなくなってしまいます。
また、焙煎してから期間が空いてしまうと、コーヒーの中にある炭酸ガスがすべて放出されてしまい、膨らまなくなってしまいます。
膨らまなくなっていても酸化していない限りはおいしく飲むことができますので、蒸らしのポイントを押さえながら淹れてみましょう。
蒸らしておいしいコーヒーを淹れる3ステップ
ここからはコーヒーを蒸らした上で、どのようにドリップをしていくとおいしいコーヒーを淹れることができるのかを解説していきます。
このポイントを抑えるだけでも、コーヒーがよりおいしくなりますよ。
1杯分(10g)のコーヒーを入れるとして、解説していきます。
1:83~85度のお湯を全体にかける
83〜85度のお湯を全体にかけていきます。この83度〜85度というのは、コーヒーの甘さを最大限に引き出す温度と言われています。
温度を細かく設定できない場合は沸騰してから湯量10分の1ほど水を足していくと、近い温度帯になります。試してみてください。
2:蒸らし
ここで、しっかりと蒸らしの時間を取っていきます。そうすることで、コーヒー全体にお湯が行き渡ります。ですので、安定してコーヒーを抽出することができますよ。
3:3回に分けてお湯を注ぐ
最後に、3回に分けてお湯を注いでいきます。
3回に分ける理由は、1回で注ぎすぎてしまうと、コーヒーの粉に触れている時間が全体的に短くなってしまい、抽出が安定しません。
そのため複数回に分けて抽出をすることで、すぐにお湯が落ちきらずに成分をしっかりと抽出することができます。
最後は、ドリッパーを外して完成です。
蒸らしを理解してコーヒーをよりおいしく楽しもう
いかがだったでしょうか。コーヒーを蒸らすことは、コーヒーをより安定して抽出するのにとても重要です。
そして、上手く蒸らすためには、お湯を注ぐ量やスピードも重要です。それにより、コーヒーの味わいが変化していきます。
蒸らすときには、下記を注意してみてください。
- お湯をゆっくり注ぐ
- 蒸らしの時間を調整する
注意点を意識することで、よりおいしいコーヒーを淹れることができるようになります。ぜひ蒸らしについて理解して、コーヒーライフを楽しみましょう。
コーヒー屋・フリーランスWebマーケター|ミニマリスト|心の病気・通勤中に倒れる ▶︎ 教師辞める ▶︎ 全国を回る出張バリスタ・Webライター ▶︎ 実店舗オープン・Webマーケター|店番しながら仕事したり、コーヒー飲みながら仕事したり。