【みんなで作る、珈琲屋vol.1】「日常の中にアートを。」移動式ギャラリーGalleryBoom オーナー 前渕耕平
「アートを音楽くらい、身近なものにしたい」
こう語るのは、アーティストとして絵を描く傍ら、移動式ギャラリー「GalleryBoom」を運営している前渕耕平さんです。小さな頃からのお絵描きをして楽しんでいたアート。しかし、アートの世界には暗いコンセプトの絵が多いことに気づく。そんな中で、暗い絵ではなく明るい絵を書いてできるだけ多くの人にアートを気軽に、身近に触れてほしいと思い、移動式ギャラリー「GalleryBoom」を展開。日常の中にアートを。と語る前渕さんに、仕事観や活動について伺いました。
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略歴
1997年 兵庫県神戸市に生まれる。
2012年 神戸市立六甲アイランド高校 美術デザインコースに入学
絵画とデザインについて学ぶ
2015年 富山大学芸術文化学部造形芸術コースに入学。
芸術について知識を深める
2019年 大学卒業後、金沢で金箔を扱う会社に勤め社会人経験を積む
2020年 同社を退職後、移動式ギャラリーを計画する
2021年 移動式ギャラリーGalleryBoom開始。
目次
絵は楽しいもの!明るい絵を書いて多くの人に届ける
北野:まず、自己紹介をお願いします
前渕:前渕耕平です。年齢は25歳で画家をやっています。
自分で絵を描きながらトラックを買って、そのトラックで作品を販売したり、他の作家さんにお貸しして、移動したりしながら、ギャラリー活動をしています。
ギャラリー名は「GalleryBoom(ギャラリーブーム)」です。名前の由来は、トラックが「ブーン」と走る意味と、ブームの「流行り」という意味を掛け合わせて「ギャラリーブーム」と名づけました。
北野:絵を描く活動を始めたきっかけは?
前渕:もともと、絵を描くのが好きだったので、芸術の高校に入って、大学でも芸術系に進みました。
今のような絵を描くきっかけは、けっこう周りは暗いコンセプトの絵が多くて…もともと僕は、お絵描きから始めたタイプなので「もっと絵って楽しいものなのにな」というのが心の中にありました。
それで「明るい絵をとにかく描こう!」というのが、今のカラフルな絵を描きだしました。
アートを音楽くらい身近なものに!今後の展望やアートの未来
北野:前渕さんの今後の展望について教えてください
前渕:僕は「アートって暗い、真面目なもの」というのが嫌で、アートを音楽くらい身近なものにしたいなと思っていました。
移動ギャラリーは、普段ギャラリーや美術館に脚を運ばない人が、「フラッと寄れるギャラリー」を目指して作りました。
将来的には、もう一段階上のステージで、移動ギャラリーもありつつ、自分の店舗を持って、ホントに気軽なアートを楽しめる「アート屋さん」を作りたいです。でも雑貨屋さんとは違うものにしたい。
まだ展望なんで細かいところは何も決まってないんですけど。アートが身近にあるというのが僕の展望です。
北野:アートが身近になった未来とは?
前渕:先ほどの音楽の話ですが、音楽と絵画は、どっちもアートの括りに入ります。でも音楽だけが、あからさまに浸透していますよね?
たとえば、「好きな歌手は誰?」と言ったら、みんな必ず答えられます。でも、「好きな作家は誰?」といえば答えられる人はあんまりいないんですよ。
音楽の場合は、CDがあって浸透しました。アートは「CDに代わる何か」がないんだと思います。だから、アートにも「CDに代わる何か」を創り出して、その何かを販売するアート屋さんが作れたらなと思うんです。
北野:なるほど!たしかにアートにはCDのようなものがありませんよね。
手軽にアートに触れられる移動式ギャラリー「 Gallery Boom」について
北野:移動式ギャラリーブームに飾られている作品は前渕さんだけですか?
前渕:今は僕の作品が3分の1になってるんですけど、希望があれば、いろいろなタイプの作家さんが作品を展示しています。
最近では、水槽のデザインをしている人のアートアクアリウムとか。絵に限らず、いろいろな作家さんの作品を展示しています。
北野:移動式ギャラリーブームに飾られるための基準などはあるのですか?
前渕:「アートを身近に」という活動をしているのですが、じつはギャラリーに展示した時点でそれがアートに見えちゃうんですよね。「ギャラリーに展示すれば何でもアートなんじゃないか説」みたいなのがあって(笑)
「こういう作品を展示したらアートになるんじゃないか?」というのをむしろ欲しているので。アートに興味があって、「こういうのを出してみたら面白いんじゃないか」という方は大大大歓迎です!バンバン、いろいろ出してほしいですね。
さいごに
「芸術を身近に」とずっと話してきましたが、みなさんもこれを機に好きな作家さんを一人、探してください。
みんなと「どの作家が好き?」というのを一度話したら、チョット芸術に興味を持っていただけるんじゃないかなと思うので、ぜひ試してください。今日はありがとうございました。
妻の「おいしいね」が聞きたくて。きっかけは結婚式の引き出物。そこで頂いたドリップバッグの香りに魅せられてコーヒーの道へ。お小遣いの範囲で楽しめるのがコーヒー、少しずつ道具を揃えて毎朝妻と私の分をドリップしています。寝ぼけ眼で「いい匂い、今日もおいしいね」コーヒーの香りと一緒に幸せが広がります。妻のおいしいねが聞きたくて、今日も豆を挽いています。