カフェの開業に必要なもの7選【開業で失敗しないポイント5点も紹介】
夢であるカフェを開きたいと思っているけど、どんな資格や準備が必要なのだろうと思っていませんか。
カフェの開業には資格や行政への手続きが必要です。
他にも物件の確保や備品の購入、メニューの考案などの準備をする必要があります。
この記事では、カフェの開業に必要な資格や手続き、備品、開業を失敗させないために知っておきたいポイントを解説します。
カフェの開業に必要なものや知識を知れば、カフェの開業を現実的に考えられるようになりますよ。
目次
カフェの開業に必要なものや準備【7選】
カフェの開業に必要なものや準備は、大きく分けて下記の7点です。
- 資格
- 手続き
- 物件の確保
- 確保した物件の工事
- 備品の調達
- メニューの考案
- 資金
カフェの開業には資格や手続き、物件やメニューなども準備する必要があります。
上記を見ると大変そうなイメージをするかと思いますが、1つずつクリアしていけば問題ありません。
順番に、開業に必要なものや準備を解説していきますね。
1:資格
カフェ開業の際に必要な資格は以下の2点。
- 食品衛生責任者
- 防火管理者
食品衛生責任者はカフェだけでなく、飲食店の開業には必須の資格です。
申し込みの時期によっては講習が1~2か月先まで満席の場合があります。早めに申し込んでおきましょう。
防火管理者も必須の資格です。
防火管理者は収容人数によって資格取得の講習時間が変わり、名称もそれぞれ甲種、乙種となります。
甲種は延べ床面積が300㎡以上、乙種は300㎡未満で必須の資格です。
管轄 | 費用 | |
食品衛生責任者 | 食品衛生協会 | 1万ほど |
防火管理者 | 日本防火・防炎協会 | 甲種:7500円
乙種:6500円 |
2:手続き
カフェの開業には、3つ申請が必要です。
- 食品営業許可
- 防火管理者選任届
- 深夜における酒類提供飲食営業開始届出書
食品営業許可は食品の製造・販売等の営業を行う場合に必須です。
取得には食品営業許可申請書を保健所に提出し、施設検査の合格が必要になります。
防火管理者選任届は、上記の防火管理者の資格とセットで効力を発揮します。
防火管理者の資格を取った後に「防火管理者はこの人です」と選任しましょう。
もし選任をしない場合は、消防法の防火管理者選任届出義務違反になるので注意が必要です。
深夜における「酒類提供飲食営業開始届出書」は、深夜0時以降にお酒を提供する場合に必要。
深夜0時以降に酒類を提供しない場合は、必要ありません。届出先は、警察署です。
3:物件の確保
よい物件の確保は、カフェの成功に欠かせません。
立地や作りにこだわりましょう。
なぜなら、メニューやサービスの変更は柔軟にできますが、物件は契約後の変更が難しいからです。
こだわりすぎて駅の近くで大きな店舗を契約してしまうと、家賃が高くなってしまいます。
一方で、人通りの少ない立地だと集客が難しくなるでしょう。
リサーチとバランスを考慮した物件の確保が大切です。
4:確保した物件の工事
出店する物件を確保したら、内装の工事を行います。
物件には前のオーナーが使用した設備が残っている居抜き物件と、全て撤去した状態のスケルトン物件があります。
居抜き物件とスケルトン物件のメリット、デメリットは以下のとおりです。
メリット | デメリット | |
居抜き物件 | 工事代金を抑えられる | 自由度が無く、こだわりが出しにくい |
スケルトン物件 | お店を1から作れる | 工事費が高額になる |
工事費の兼ね合いもありますが、理想を叶える物件を選びたいですね。
5:備品の調達
内装の工事が終わったら、備品を調達します。
標準的なカフェの開業で調達する備品は、以下のとおりです。
- コーヒーメーカー
- コンロやシンクなどの水回り
- カップなどの食器類
- 食器棚(扉付き)
- 冷蔵庫
- 製氷機
- 電子レンジ
- 調理器具(フライパンやお鍋、菜箸など)
- イス・テーブル
- レジ
- 電話機
- 調度品
- 看板
- 紙ナプキンやストロー、伝票などの消耗品
項目だけで14種類あります。
カフェの規模によって備品の調達にかかる費用は抑えられます。しかし費用を抑えることで、サービスのクオリティを下げてはいけません。
収支のバランスを考慮しながら計画を立てましょう。
6:メニューの考案
メニューは、お客さんがお店を選ぶ際の大きな要素になります。
あなたもカフェの前にあるメニュー表を見て、お店に入った経験があるのではないでしょうか。
実際にお店へ入った際に提供されるコーヒーや料理がおいしければ、リピーターになってもらえるでしょう。
その際のポイントは、安心感です。
そこでしか口にできないメニューも魅力ですが、一息付きたいときには定番メニューがうれしいものです。
開業前にお客さんが気に入るメニューを考案しましょう。
7:資金
資金は開業するために必要な開業資金と、経営が安定するまでのマイナスを補填する運転資金があります。
開業資金は500万~900万円くらい。立地は都市部なのか地方なのか、またはお店の形態などによって変わります。
開業資金の内訳は以下のとおりです。
- 物件取得費:250万円
- 内装工事費:50万円
- 設備費用:250万円
- 備品費用:40万円
- 広告宣伝費:20万円
- 雑費:5万円
物件取得費や内装工事費を抑えるために、移動販売などの形態を取るのもよいでしょう。
また運転資金の目安は100~200万円です。
家賃などの固定費を抑えることで、経営に集中できるようになります。
カフェや喫茶店の開業は未経験でも大丈夫?
結論から言うと、カフェや喫茶店は未経験でも開業できます。スキルが無いからといって開業できないことはありません。
経理の経験があれば運営に活かせますし、前職が建築関係であれば、内装工事をDIYで行えます。
もちろん接客や調理の経験も活かせるでしょう。不安な人は、喫茶店でアルバイトを経験してみるのもよいですね。
スキルがないからと諦めず、自分には何ができるかと考えることも大切です。
カフェの開業は甘くない【失敗する理由5選】
脱サラしてカフェのオーナーに。お客さんに理想のコーヒーを飲んでもらいたい。
そう思ってカフェを開業した人のうち、3年で廃業する割合は70%といわれています。
原因は一言で言えば、カフェ開業時の計画が甘かったから。
カフェ開業に失敗する原因は、大きく分けて以下の5つが挙げられます。
- 集客活動をしなかった
- リピーターを各六する活動をしなかった
- 立地の選定を誤った
- コンセプトを作らなかった
- 資金計画が甘かった
どれもカフェ開店の時に、しっかり行っていれば防げた失敗です。
逆に計画を綿密に立てれば、3割が成功するといえます。
先人の体験を参考にして、同じ失敗を繰り返さないようにしましょう。
理由1:集客活動をしなかった
1つめの理由は、集客活動をしなかったことです。経営を安定させるには、お客さんを来店させられるかにかかっています。
お客さんに来店してもらうポイントは以下の3点。
- テナントの立地:人通りが多い立地
- お店の外観と内装:清潔で目立ち、分かりやすい
- メニューの内容、ディスプレイ:分かりやすく特徴を出す
まとめると、サービスを明確にし、たくさんの人に気付いてもらうこと。
こだわりたいポイントを押さえつつ、お客さんの目線に立った経営で集客をしましょう。
理由2:リピーターを獲得する活動をしなかった
2つめの理由は、リピーターを獲得する活動をしなかったことです。
一度来店してくれたお客さんがリピーターになる理由は、お店に価格以上の価値を感じたからです。
価格以上の価値を出すポイントは4つあります。
- お客さんに伝わる品質の味を、バランスの取れた価格で提供する
- 街にあるチェーン店の模倣ではなく、このお店ならではの雰囲気を作る
- 高級感や手作り感などコンセプトに合ったパッケージを工夫する
- サービス券など来店の特典を作る
価格以上の満足を提供できれば、そのお客さんは繰り返し足を運んでくれるでしょう。
理由3:立地の選定を誤った
3つめの理由は、立地の選定を誤ったことです。人通りがなく、駐車場がないから廃業した。
よく耳にする廃業の理由ですが、これらは立地を選定する段階で確認できることです。
しかし、人通りがあって駐車場も確保できる好条件の立地は、すでに契約されているケースが多いでしょう。
そのため、不動産会社から紹介される物件は、人気のないものになってしまいます。
もし、人気のない物件を紹介されたとしても妥協してはいけません。
よい物件が見つかったらカフェを開く、くらいの考えでちょうどよいでしょう。
理由4:コンセプトを作らなかった
4つめの理由は、コンセプトを作らなかったことです。
カフェは競合が多く、1つの通りに複数あることも珍しくないでしょう。そこで生き残るには、コンセプトの設定が欠かせません。
コンセプト作りの柱は以下の3つ。
- ターゲットを明確にする:学生or社会人
- お客さんの利用するシーンをイメージする:帰宅途中or昼休み
- 扱うメニューを決める:コーヒーの味orフードメニューの充実
コンセプトによってお店の雰囲気も変わります。
カフェを開店する前にしっかり決めておきましょう。
理由5:資金計画が甘かった
資金を調達するときに借入金を少なくしようと、自己資金に頼りすぎるケースがあります。
開店資金は運転資金も含め、小規模店舗の独立店舗で700~1000万円必要です。
居抜き物件などを上手に活用して、費用を抑える工夫も大切になります。
また、700万円を全額自己資金で調達するのは大変です。借入金や補助金などを上手に活用しましょう。
自己資金を温存することで運転資金に充てられ、経営に集中することができます。
カフェの開業を検討して夢を叶えよう
カフェを開業するために必要な資格には、まず食品衛生責任者が挙げられます。
また、開業するカフェの規模によっては防火管理者も必要です。
カフェ開業の準備として、行政への届け出や物件の確保、さらに物件の内装と外装工事、備品の購入やメニュー作りに関する資金も必要です。
喫茶店やカフェは未経験でも開業できますが、カフェの開業は甘く見ると廃業する恐れがあります。
今回紹介した失敗例を参考に、開業前に戦略を立てましょう。
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下記の記事では、1日カフェの開き方を紹介しています。気になる人は参考にしてくださいね。
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妻の「おいしいね」が聞きたくて。きっかけは結婚式の引き出物。そこで頂いたドリップバッグの香りに魅せられてコーヒーの道へ。お小遣いの範囲で楽しめるのがコーヒー、少しずつ道具を揃えて毎朝妻と私の分をドリップしています。寝ぼけ眼で「いい匂い、今日もおいしいね」コーヒーの香りと一緒に幸せが広がります。妻のおいしいねが聞きたくて、今日も豆を挽いています。