【みんなで作る、珈琲屋vol.4】「スペシャルティコーヒーのおいしさを知ってほしい」N COFFEE FACTORYさん
「スペシャルティコーヒーのおいしさを知ってほしい」
こう語るのは、兵庫県尼崎市武庫之荘でスペシャルティコーヒー専門店「N COFFEE FACTORY」を営む野村 康さんです。
野村さんは、4年前に奥様を亡くされたのをきっかけに人生を見つめなおしました。
「もっと人に喜んでもらえる仕事がしたい」
そのような想いで、お客さんにコーヒーのおいしさを伝えるため、コーヒーショップをオープン。日々、奮闘する野村 康さんは、やさしい笑顔でインタビューに応えてくれました。
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1964年(東京オリンピック開催年) 奈良県生まれ
幼少期から高校まで大阪市で過ごす
大阪大学工学研究科 修士課程 修了
略歴
1989年 大手通信会社に就職
2018年 妻の死をきっかけに今後の人生を見つめなおし、このままサラリーマン生活を続けるよりも、残りの人生をもっと人のため、社会のためになる仕事、直接人に喜んでもらえる仕事がしたいと考え、コーヒー店の創業を決意する。
2019年3月 会社に退職の意思を告げ、早期退職制度を利用した休職期間に入る
2019年3月より、西宮市にある「ブロカントコーヒー」に通い焙煎技術、抽出スキル等を学ぶ
2019年4月~9月 カフェ開業専門スクール「カフェズライフ」にてコーヒーに関する知識から焙煎、抽出スキル、カフェの経営学等を学ぶ
2019年9月 会社を正式退職
2020年 兵庫県尼崎市武庫之荘にスペシャルティコーヒー専門の自家焙煎コーヒー店「N COFFEE FACTORY」を創業
目次
スペシャルティコーヒーの魅力を多くの人に伝えたい
北野:まず、自己紹介をお願いします
野村:兵庫県尼崎市武庫之荘で【N COFFEE FACTORY】というコーヒーショップの代表をしている野村 康と申します。
N COFFEE FACTORYは2020年9月にオープン。コロナ禍にオープンしたのですが、おかげさまで2年目です。
自家焙煎でスペシャルティコーヒーを専門に扱っています。
4年前に亡くした妻との別れ。残りの人生を好きなように生きる
北野:お店をはじめたきっかけは何ですか。
野村:4年前に妻を亡くしたことで、人生を見つめなおしました。「残りの人生、好きなことをやって生きよう」と思ったのが、N COFFEE FACTORYをはじめたきっかけです。
お店のコンセプトは「スペシャルティコーヒーのおいしさをたくさんの人に知ってもらいたい」という想いでやっています。
コロナもあり、なかなか達成できていないのですが、地元の人に少しづつ「コーヒーおいしいね」と言っていただけるようになってきて、多少は伝えられているのかなと思っているところです。
サラリーマンから独立。初めてばかりで苦労の連続
北野:1人での切り盛りだと大変ですよね。
野村:いまはパートナーが一人いて、ドリップは私がやりますが、接客などを手伝っていただいています。
一人ひとりのお客さんと関わりたい
お客さんの笑顔を見れる仕事をしたい
北野:お店をはじめたきっかけがとても興味深いのですが、もう少し詳しく聞かせていただけますか。
野村:きっかけは妻ですが、動機としては「お客さんの喜ぶ顔が見たい」というのが大きいですね。コーヒーを飲んでお客さんに喜んでもらえる、そういった仕事がしたかったのです。
サラリーマン時代は、直接お客さんの顔を見られる仕事ではなかったので、コーヒーを通してお客さんの笑顔に直に触れられる仕事をしようと思いました。
本当はいろいろできたらよいのですが、飲食業がはじめてで難しいところもありますが、地道にコツコツやらせていただいています。
いまは地元のお客さんを一人ひとり増やせるようにがんばってます。
すべてのコーヒー豆を試飲できるサービス
北野:お店では、どの様にコーヒー豆を売られているのですか。
野村:N COFFEE FACTORYでは、コーヒー豆の販売ブースに試飲コーナーを設けていて、一つひとつ豆を試飲できます。
焙煎は機械の配置上、営業中にできないので、定休日や営業時間外などにまとめて作業しているのです。そのため、ほとんど休みなく仕事してますね(笑)
こだわり素材の手作りシフォンケーキとプリン
北野:コーヒー以外のメニューを教えてください。
野村:シフォンケーキ、プリン、ワッフルなどのスイーツを提供しています。シフォンケーキとワッフルは米粉を使った手作りです。プリンは島根県の牛乳と卵で作っています。
北野:米粉のシフォンケーキ、おいしそうですね。
お家でおいしいスペシャリティーコーヒーを淹れてもらうために
おいしいコーヒーを知ってもらうためにイベントに出店したい
北野:これからやりたいことをお聞かせください。
野村:本当はイベントなどに出店したいのですが、なかなか手が回らずできていません。1日1日お店を開けて営業するのが手一杯なんです。
コロナが落ち着いたらコーヒー教室をやりたいですね。
コーヒー教室のワークショップを開催予定
野村:さきほど、コンセプトとして「おいしいコーヒーを知ってもらいたい」と言いましたが、もう一つ、「お家でおいしいコーヒーを淹れてもらう」というのがあるんです。
それでコロナで開催できていないのですが、今後コーヒー教室のワークショップを開催しようと思っています。
地元の人に来てもらって、お家でおいしいコーヒーを淹れてもらえたらなと考えています。
さいごに
スペシャルティコーヒーっておいしいんです。コーヒーを飲むときはスペシャルティコーヒーを飲んでほしいですね。
ぜひ一度、スペシャルティコーヒーを飲んでください。
妻の「おいしいね」が聞きたくて。きっかけは結婚式の引き出物。そこで頂いたドリップバッグの香りに魅せられてコーヒーの道へ。お小遣いの範囲で楽しめるのがコーヒー、少しずつ道具を揃えて毎朝妻と私の分をドリップしています。寝ぼけ眼で「いい匂い、今日もおいしいね」コーヒーの香りと一緒に幸せが広がります。妻のおいしいねが聞きたくて、今日も豆を挽いています。